2017年6月27日火曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 上越野菜 〉



大量に生産され市場で流通する一般的な野菜に対し、日本には地域の気候や風土に根ざして古くから栽培された野菜が多くあります。
これらの野菜は、手間がかかること、大きさがふぞろいで規格を重視する流通に乗りづらいことから、次第に生産が縮小してきました。
しかし、近年の地産地消、スローフード、食育運動の高まりにより、復活・普及する取り組みが盛んになっています。
新潟県上越市でも、絶滅寸前の野菜を含む13品目を「上越野菜」に認定し、生産者をはじめ飲食店、食品加工業者、流通業者が一体になって地域ブランドを育てています。
「上越野菜」とは、上越市で古くから栽培されてきた「伝統野菜」と、一定の出荷量と品質を満たした「上越特産野菜」を含む総称で、上越市の風土に合い、上越市の生産者が栽培していることなどが条件だそうです。
そのなかで伝統野菜の「高田シロウリ」は、古くから栽培され、あの上杉謙信公も賞味したと伝えられる、こん棒状の果形が特長のシロウリです。
長さは30cm前後で奈良漬けの原料として定評があります。
現在は東本町などで細々と作らていますが、昭和四十年頃までは広く栽培されていたそうです。
「仁野分(にのぶ)しょうが」は、天和三年(一六八三年)に京に出向いた農民が生姜の根を持ち帰り自宅の畑に植えたことが起源とされます。
高田藩城主に献上されるなど当時の有名ブランドでした。
この他にも「頚城オクラ」や「オニゴショウ」など魅力的なものばかり。
地域に根差した野菜を大切にしたいものですね。

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