2016年10月27日木曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 越後 柳かれい 〉



 『柳かれい』は、小さなエビなどの底生動物を食べて育ちます。
新潟市から村上市の沖合は、多くの河川が流れ込む栄養豊富な海で、かれいの好漁場とされています。
ここで育つかれいの旨さは格別で、その中でも繊細で上品な旨味を持つ『柳かれい』は、かれいの女王と言われています。
ほっそりとした体型が柳の葉を連想させることから『柳かれい(標準和名でヤナギムシガレイ)』の名がついたと言われています。
新潟県内では、かつて年間200トン以上もの水揚げがあった『柳かれい』ですが、1990年代には10トン程度にまで落ち込みました。
古くから高級魚として贈答品などに利用されてきた『柳かれい』は、当時、まさに〝幻の魚〞となりました。
しかし、近年は、小型魚の保護など漁業者の努力によって、年間100トン以上の安定的な水揚げが維持されています。
 新潟県では、他のかれいと同様に主に小型底曳網で漁獲され、新潟市の新潟港、村上市の寝屋漁港や岩船港で多く水揚げされていて、年間を通じて漁獲が見られますが、7月から8月は底曳網の禁漁期となるため、漁獲量は少なくなります。
その『柳かれい』の旬ですが、産卵期(2月頃)を前にした10月から12月に身に旨みを蓄え、お腹に卵を持ちます。
子持ちかれいの一夜干しは、上品な旨味が際立ち絶品!とのこと。
また、知名度向上とブランド化を目的に平成20年には、ブランド推進協議会が設立され、商品開発や販路開拓、販売促進に取り組んでいます。