2017年10月24日火曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 ほっこり里芋 〉

ヌメリのある食感ときめ細やかな白い肉質が特長です。

里芋は、インドや東南アジア地域が原産地とされています。
日本には稲より早く、縄文時代に渡ってきたとの説があります。自生した山の芋ではなく、里で栽培されたことから、里芋と名付けられたようです。
里芋は親芋の周囲に子芋、さらに孫芋と次々に芋がついていくため、子孫繁栄の縁起物として、お正月やお祝い用の料理に使われてきました。
新潟の里芋は郷土料理のっぺには欠かせない食材でおなじみの冬野菜で、なんといっても独特なヌメリが特長で煮込んでも煮崩れせず、白くきめ細やかな肉質が評判です。
信濃川、阿賀野川の肥沃な水はけのよい地域を中心に生産されていて、最近は、水田転換畑を中心に生産拡大されています。
主な産地として、ブランド里芋「帛乙女」で有名な五泉市が出荷量の5割近くを占めます。
「帛乙女」は丸芋系品種で、およそ20年余りにおよぶ品種改良を重ねてきました。
「帛乙女」のブランドは五泉市は古くから絹織物の産地でその特産にあやかって命名されました。
まさに、その絹のごとき色白さときめ細かさで、ヌメリも強いのが特長です。
長岡市では主に土垂れ(どたれ)や大和早生などの品種が栽培されています。
主役の里芋は土垂れというまが玉のような格好をした里芋ですが、今は、丸い形の大和早生が中心です。
しかしヌメリの強さ、食味においてのっぺには土垂れを使いたいものです。
新潟県産の出回り状況としては、貯蔵性もあり、通年にわたって出荷されていますが、9月下旬から11月にかけて、出荷のピークを迎えます。

2017年8月30日水曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 新潟のきのこ 〉

香り高く、肉厚で旨味が強い新潟の「まいたけ」。

新潟県のきのこの生産量は長野県についで全国第2位となる9万5692トン(平成
27年)で、全国の約2割の量を生産しています。
農林家経営の複合作目として中山間地の産業、経済の発展に寄与してきました。
低カロリーでミネラルたっぷり、ビタミンD、食物繊維が豊富な新潟のきのこをご紹介いたします。
【まいたけ】の名前の由来は諸説あり、以前は見つけた人が舞い上がって喜ぶほど稀少な「幻のきのこ」でしたが、現在は栽培技術の確立により一年中美味しく食べることができます。
全国生産量の61%を占める一大産地で主な産地は南魚沼市、阿賀野市、五泉市です。
新潟県産の【なめこ】は生産量全国1位です。
ぬるぬる(ムチン)が特長のきのこで、なめこの味噌汁が好きな方も多いのではないでしょうか?
コンビニエンスストアの蕎麦や米飯などに使われるなど全国的にも人気があります。
【えのきたけ】は全国の栽培きのこの中で、最も生産量の多いきのこで、県内では主に十日町市、上越市、長岡市などで栽培されています。
また、県が独自に開発した種菌は「雪ぼうし」として、県内のスーパーで販売されています。
甘みのある茎太でシャキシャキした歯ごたえが自慢です。
”香りまつたけ、味しめじ”と言われる【ぶなしめじ】は、どんな料理にもよく合う、日本の食卓に定番のきのこです。
こちらも県が独自に開発した種菌「越のわらべ」は、ほんのりとした甘みと歯ごたえの良さが人気です。鍋料理、炒め物、、ご飯もの、天ぷらなど、いろいろな料理で美味しくいただけます。

2017年7月26日水曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 夏のスタミナ食 〉


長岡の夏の定番「くじら汁」。
熱々をお召し上がりください。

豪雪地で知られる長岡の夏は実に手強い。山に囲まれた盆地なので冬は寒く、夏は蒸し暑い。
このような気候環境の長岡で真夏に食される定番料理が『くじら汁』です。
塩鯨の脂身と茄子をはじめとした夏野菜、それに長岡伝統野菜『夕顔(ゆうがお)』(地元の人々は長岡弁がなまって『ゆうごう』と呼んでいます。)が入った熱々の汁です。
首にタオルを巻いて汗を噴き出しながら、椀をすするのが長岡流、あっちぇ夏こそ熱々のくじら汁!この昭和感がたまりません。
さて、新潟県民のソウルフードでもある『くじら汁』には夏バテ防止と疲労回復の効果があるそうです。
年中暑いインドや東南アジアで、辛い料理を食べるのは、一時的に体温を上昇させ、発汗作用を促し、結果的に体温を下げるという理にかなった食習慣です。
長岡で『くじら汁』が食べられた起源は不明ですが、佐渡や寺泊など県内各地には鯨塚が残ります。
また、幕末の桑名藩士の出張日記ともいうべき『柏崎日記』にも『くじら汁』の献立が記されています。
日本史に鯨料理が登場するのは室町時代で、仏教の影響で、獣食が禁じられていた当時は、魚とみなされた鯨は貴重なタンパク源でした。
江戸時代には、水軍から派生した捕鯨のプロ集団が各地に出現し、庶民にも広く食べられていたことがうかがえます。
現在でも、北海道の道南地方では正月に食べるために作るハレの料理として、福島県会津は新潟と同じ文化で夏の暑い時に、山形では、じゃが芋が不可欠で、新じゃが芋が出来る頃から真夏にかけて作ります。

2017年6月27日火曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 上越野菜 〉



大量に生産され市場で流通する一般的な野菜に対し、日本には地域の気候や風土に根ざして古くから栽培された野菜が多くあります。
これらの野菜は、手間がかかること、大きさがふぞろいで規格を重視する流通に乗りづらいことから、次第に生産が縮小してきました。
しかし、近年の地産地消、スローフード、食育運動の高まりにより、復活・普及する取り組みが盛んになっています。
新潟県上越市でも、絶滅寸前の野菜を含む13品目を「上越野菜」に認定し、生産者をはじめ飲食店、食品加工業者、流通業者が一体になって地域ブランドを育てています。
「上越野菜」とは、上越市で古くから栽培されてきた「伝統野菜」と、一定の出荷量と品質を満たした「上越特産野菜」を含む総称で、上越市の風土に合い、上越市の生産者が栽培していることなどが条件だそうです。
そのなかで伝統野菜の「高田シロウリ」は、古くから栽培され、あの上杉謙信公も賞味したと伝えられる、こん棒状の果形が特長のシロウリです。
長さは30cm前後で奈良漬けの原料として定評があります。
現在は東本町などで細々と作らていますが、昭和四十年頃までは広く栽培されていたそうです。
「仁野分(にのぶ)しょうが」は、天和三年(一六八三年)に京に出向いた農民が生姜の根を持ち帰り自宅の畑に植えたことが起源とされます。
高田藩城主に献上されるなど当時の有名ブランドでした。
この他にも「頚城オクラ」や「オニゴショウ」など魅力的なものばかり。
地域に根差した野菜を大切にしたいものですね。

2017年5月31日水曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 さくらんぼ 〉



砂丘地という恵まれた地質で育てられた聖篭町のさくらんぼは美味しいと評判です。
 新潟県の海岸地帯の北部に位置し、また、飯豊連峰に源を発する加治川の下流にある聖篭町。
その魅力は何といっても豊富な果物!初夏から秋にかけて、さくらんぼや梨などを栽培し、収穫の季節になると、さくらんぼ狩りで賑わいをみせます。
砂丘地という恵まれた地質で育てられたさくらんぼは県内生産性の約90%を占め第一位、6月上旬からいろいろな品種のさくらんぼが楽しめます。
まず始めに『香夏錦』。
佐藤錦などよりも約10日前に収穫が可能なため実割れの心配もなく、味の良い早生のさくらんぼとして最近はかなり市場にも出ています。
続いても上旬の『高砂』。
アメリカ原産「ロックポート・ビガロウ」で中粒で丸みのあるハート型で柔らかく淡い色の果肉が特長です。
中旬になると『佐藤錦』が登場!
品質がとても良くさくらんぼの主力品種とされ、果肉の色は乳白色で核が小さく食べる部分が多いです。
肉質は柔らかく果汁が多く、甘味、酸味が調和して桜桃品種のうち最も美味とされています。
『紅秀峰』は、佐藤錦と天香錦を交配した品種です。
果肉はクリーム色で肉質も硬く緻密で糖度も高く食味も良好です。
そして、下旬には『ナポレオン』が楽しめます。
品種の起源は不明ですが、18世紀始めからヨーロッパ諸国で栽培されている古い品種で肉質は緻密で果汁も多く、生食、加工ともに適しています。
佐藤錦と比べて酸味は強いですが、甘味酸味が適度に調和した濃厚で美味しいです。
 お酒を楽しんだ後の甘味として、新潟のさくらんぼはいかがですか?

2016年10月27日木曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 越後 柳かれい 〉



 『柳かれい』は、小さなエビなどの底生動物を食べて育ちます。
新潟市から村上市の沖合は、多くの河川が流れ込む栄養豊富な海で、かれいの好漁場とされています。
ここで育つかれいの旨さは格別で、その中でも繊細で上品な旨味を持つ『柳かれい』は、かれいの女王と言われています。
ほっそりとした体型が柳の葉を連想させることから『柳かれい(標準和名でヤナギムシガレイ)』の名がついたと言われています。
新潟県内では、かつて年間200トン以上もの水揚げがあった『柳かれい』ですが、1990年代には10トン程度にまで落ち込みました。
古くから高級魚として贈答品などに利用されてきた『柳かれい』は、当時、まさに〝幻の魚〞となりました。
しかし、近年は、小型魚の保護など漁業者の努力によって、年間100トン以上の安定的な水揚げが維持されています。
 新潟県では、他のかれいと同様に主に小型底曳網で漁獲され、新潟市の新潟港、村上市の寝屋漁港や岩船港で多く水揚げされていて、年間を通じて漁獲が見られますが、7月から8月は底曳網の禁漁期となるため、漁獲量は少なくなります。
その『柳かれい』の旬ですが、産卵期(2月頃)を前にした10月から12月に身に旨みを蓄え、お腹に卵を持ちます。
子持ちかれいの一夜干しは、上品な旨味が際立ち絶品!とのこと。
また、知名度向上とブランド化を目的に平成20年には、ブランド推進協議会が設立され、商品開発や販路開拓、販売促進に取り組んでいます。

2016年9月2日金曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 新潟の梨 〉


みずみずしい甘さと爽やかな歯ごたえが人気の新潟の梨

新潟県の『梨』は、信濃川、阿賀野川の二大河川流域が創った肥沃な沖積地帯を中心に栽培されています。
こうした河川敷の肥沃な土地で栽培しているため、大玉で柔らかい梨になります。
大地と大河の恵みを受けて育ったみずみずしい甘さと爽やかな歯ごたえが人気です。
その栽培の歴史は古く、約300年前の江戸時代からといわています。
江戸時代には、大名の参勤交代の際に『越後のお国自慢』として『梨』を幕府に献上したという記述が残っています。
また、新潟市(旧月潟村)には天然記念物に指定された『類産なし』という樹齢約250年の梨の木があり、今でも300〜400個の梨の実をつけています。
 主な産地として、新潟市の白根・両川・亀田・横越・月潟・中之口・豊栄地区、加茂市、三条市など。
品種は、幸水・豊水・二十世紀・あきづき・新高・新興とバラエティに富んでいて、早い品種は8月下旬から出荷されます。
幸水・豊水・二十世紀等の主力品種の出荷は8月下旬から9月にピークを迎え、続けて新高などに引き継がれ、
10月下旬まで出回ります。その後は新潟県園芸研究センターで生まれた新興を年末まで楽しむことが出来ます。
また、集出荷場では、光センサー選別(非破壊)を平成12年度に導入し、甘さ保証ができるようになりました。
さらに美味しく食べて頂くためには、手に持ってズシリと重く、皮にハリ・ツヤがあり、適度なかたさがあるものを選びましょう。
皮の近くほど甘いので、薄くむくことがコツです。